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脳は『否定形』が苦手です

【言霊(ことだま)】という言葉があります。

言葉には魂が宿り、良くも悪くも発せられた言葉通りの内容を実現すると古来から信じられてきました。

日本に現存する最古の歌集『万葉集』の歌の中にも登場します。

 

『引き寄せの法則』でかなり認知されるようになってきましたが、

ポイントは【良いことも悪いことも同様に】引き寄せるという点です。

 

普段からあまりネガティブな事ばかり言ったりしたりすることは避けて、

出来るだけ朗らかに過ごしたいものです。

 

よく「人の悪口を言ってはいけない」と言われますが、

これはモラルの点だけで言われているのでしょうか?

 

私たちの脳には特有の『くせ』があります。

それは言葉を認識する上で【否定形が苦手】というものです。

 

例えばリレ-を走っている時、転ぶのは「転びたくない」と思った時、

何かに失敗するのは「失敗したくない」と思った時ではないでしょうか。

 

これは【否定形が苦手】な脳によって言葉が『肯定形』に変換されてしまい、

「転びたくない」→「転びたい」

「失敗したくない」→「失敗したい」

という驚きの認識に変わっているからだと言えます。

 

にわかに信じられない現象ですが、一概に『プレッシャー』だけで残念な結果になっているわけではないのです。

 

自分以外の人に向けた暴言も、これまた脳のある特徴から自分に返ってきます。

それは【誰に向けたものか判断しづらい】という『くせ』です。

 

驚くべきことに、脳は言葉を認識する際、対象は細かく認識していません。

なので相手に向けて発した言葉であっても、脳内では自分に発せられた言葉として浸透します。

 

「人の悪口を言ってはいけない」は、そのまま「自分の悪口を言ってはいけない」と同様の意味になります。

 

きちんとした理由があって、先人の知恵は『言葉』として残されています。