2020年、脅威的なスピードで拡がったパンデミックが世界を覆い尽くしました。
私たちの生活は一変し、あらゆる面で制約が生じ、混沌とした時間を閉ざされた空間でやり過ごす事を余儀なくされました。
外出ができないという事は人と触れ合う機会を失う事に直結し、心身ともに苛酷なストレスを受けたと思います。
当時、認定こども園に勤務していた私は「終わりのない感染対策」に園内を駆け回り、疲れ果てていました。
ひと通り除菌が終わる頃にはもう、最初に消毒した場所は園児たちが触っていますから終わりがありません。
微生物学の目線で考えればそもそも細菌やウイルスとは共存関係にありますから、除菌という行為はとてもストレスのかかる付き合い方です。
あまり意味が無い上に、労力がとてもかかる・・・でもそんな事を言ってられない空気と環境の中、
ジレンマを抱えながらひたすら消毒を続けて疲弊しきっていました。
しかし、そんな苦しい時間を一時忘れさせ、かけがえのない時間に変えてくれた存在がいました。
『BTS(防弾少年団)』のメンバーです。
終わりのない不安と葛藤の日々の中、彼らの楽曲『Dynamite(ダイナマイト)』が世界を席巻し、大きなムーブメントをもたらしました。
それまでK-POPにも、ボーイズグル-プにも興味を持ったことはありませんでした。
でも彼らのMVを一目見てその音楽を聴いた時、涙が止まりませんでした。
暗闇に沈んだ世界を明るく照らし出すような輝きを放つ彼達からは、
見たことも感じた事もない、全く今までになかった【慈愛をパワフルに凌駕した】愛のエナジーが溢れていました。